常夜鍋
シェフ * 幽助 ・ 酎
幽 「おっかしいなぁあ〜。 煙鬼に魔界から誰か料理の出来る奴を助っ人に呼んでくれって、頼んでたのによぉ〜。
   誰も来やしねーじゃないかー。」

    ガチャ。。。。

酎 「よぉ、幽助!久しぶりだなぁ。遅くなっちまって悪いな。」

幽 「酎じゃねーかー!久しぶりだなぁ。  にしても、煙鬼のオッサン、酎に料理を頼むとはねー」

酎 「いや、煙鬼に頼まれたんじゃねー。煙鬼が棗(ナツメ)に頼んだけど、棗が「イヤだからアンタ行って来てよ」って
   俺に頼んだっていう訳だ。棗の奴、結構俺をあてにしてるんだぜ♪」

幽 「・・単にこき使われてるだけじゃねぇのか・・・・」

酎 「何か言ったか?!!!」

幽 「イ、イヤ、別に・・・(汗)。  で、今日は魔界のおすすめ料理って事で、何か考えてきてくれって言ってたんだが、
   何かいい料理あったか? その前に酎って料理出来んのかぁ?」

酎 「あったりめぇよぉ。 酒飲みは料理上手なんだぜ。 いつも棗に上手だって言われてるんだぜ」

幽 (・・・やっぱりこき使われてる・・・・)

酎 「魔界の料理って事だったんだけどよぉ、こっち(人間界)じゃぁ手に入らねぇ材料が多くてよぉ、俺が人間界に居た頃に
   覚えた料理を披露しようと思ってな。 とにかく簡単、誰にでも出来てウマイ料理だ。」


  料理名    常夜鍋
  材料     豚肉の薄切り、ほうれん草、酒、ポン酢


幽 「常夜鍋?聞いた事ねぇなぁ?それに鍋なのに材料はこれだけなのか?」

酎 「毎晩食べてもいいっていうほど、ウマイから常夜鍋だ。」



酎 「まず、鍋に水を半分位入れて、残りの半分は酒を入れる。」

幽 「おいおい、そんなに酒入れてどうするんだ?お前ぇが酒好きだからって、入れすぎてるんじゃねーだろうなー」

酎 「バーッカヤロー。他の材料の臭みとアクを取るためだ。酒をたくさん入れても、沸騰させるからアルコールはとんで
   お子ちゃまでも食えるんだ。ちなみに、酒は安物で十分だ。」

幽 「ヘイヘイ、水と酒を半々に入れて、火にかけりゃーいいんだろ。」

酎 「その間に豚肉は食いやすいように切り、ほうれん草も洗ってザクザクと切っておくんだ。ポン酢も用意して
   すぐに食べられる状態にしておいて、沸騰してきたら、自分の食う分だけサッサッと湯がいて食う。
   どうだ、うめーだろぉ。」

幽 「本当だ!うめーや、こりゃぁ。こんなに簡単で、こんなにうめーとはな。ほうれん草はあんまり好きじゃなくって、蛍子に
   いつもちゃんと食えって文句言われるんだけど、これならいくらでも食べられるぜ。俺の屋台でもだそうかな。」

酎 「ハッハッハッハ・・相変わらず尻に敷かれてるのか・・・ハッハッハッハ。
   よぉし、久々にこっちに来た事だし、今夜は呑みあかすぞ!!幽助もつきあえ。」

幽 「よぉし、とことん付き合うぜ!!」

   ピピピ・・・・・

幽 「何の音だ?俺の携帯でもなさそうだし。」

酎 「俺様の携帯にメールが来たんだよ。」

幽 「え?魔界でも携帯メールがあるのか?!!!」

酎 「あったりめぇよー。人間界よりも技術は進んでるんだ・・・おっ、棗からだ。
   何々・・・『お腹が空いたから早く帰ってきて』・・・だってよぉ。 なぁ、あいつ、俺を頼りにしてるだろぉ♪
   悪ぃけど、俺帰るわ。」

幽 「お、おい!飲み明かすんじゃなかったのかー?」

酎 「まぁ、野暮な事は言いっこなしだ。じゃぁ、またな」

幽 「酎ー!・・・・チェッ、しょうがないなー。人の事『尻に敷かれてる』なんって言ってよぉ。
   自分の方が尻に敷かれてるんじゃねーのか。
   しゃーないから、帰って蛍子に常夜鍋食わしてやっか。」


なんじゃかんじゃ言いながら、どちらもラブラブなのであった。。。。
   
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